今冬はラニーニャ現象で大雪の可能性 全国で除雪機の需要高まる

今冬はラニーニャ現象で大雪の可能性 全国で除雪機の需要高まる

2025年11月――冬の足音が近づくなか、全国各地で初雪の便りが届いている。すでに北海道や東北地方の一部ではスキー場がオープンし、今シーズンの雪の多さを予感させている。

気象庁によると、今年はラニーニャ現象が発生しており、シベリアからの寒気が日本列島に流れ込みやすい状況が続いている。ラニーニャが発生すると、西高東低の冬型の気圧配置が強まり、日本海側を中心に大雪になる傾向があるという。

こうした気象予測を背景に、家庭用や小型の除雪機の需要が全国的に高まっている。

小型ながら高性能 ホンダ除雪機HSS760シリーズ

除雪機メーカー各社では今シーズンに向けた新製品や人気モデルの販売が好調だ。
ホンダの「HSS760nJ」および「HSS760nJX」は、小型ながら強力な除雪性能を備えたモデルとして注目を集めている。住宅周りや駐車場など、家庭用に適したサイズで、操作が簡単なため女性や高齢者でも扱いやすいと評判だ。

静音タイプが人気 クボタ「SLA1070ST」/ワドー「SXC1070SE」

一方で、静音設計のモデルも人気を集めている。
クボタの「SLA1070ST(静音タイプ)」や、ワドーの「SXC1070SE」は、エンジンカバー付きで動作音が非常に静か。早朝の除雪でも近所への騒音を抑えられるため、住宅街での使用に最適だ。
静かでありながらパワーは十分で、積雪の多い地域でも安定した性能を発揮する。

標準モデルとハイブリッド機も根強い人気

10馬力クラスの標準モデル「SLA1070A」や「SXC1070H」も、コストパフォーマンスの高さから安定した人気を維持している。
また、ホンダのハイブリッドモデル「HSM1380i」は、ガソリンエンジンと電動モーターを組み合わせた高出力かつ静音性の高い上位機種として注目されている。
販売店によると「現在、在庫は残りわずか」とのことで、シーズン前の早期購入を呼びかけている。

除雪機市場、今後も活況か

専門家は「ラニーニャ現象の影響でこの冬は例年より寒気が強まる可能性が高く、特に日本海側では大雪になる地域も出るだろう」と分析している。
そのため、除雪機市場では今後さらに需要が高まる見込みだ。

厳しい冬を前に、各メーカー・販売店では「安全で快適な除雪のため、早めの準備を」と呼びかけている。